
それではまず、議事録の内容から見ていきましょう。
議事録が記録文書として成り立つためには、一般的に以下の5つの要素が必要となります。
1.参加者
2.日時
3.場所
4.議題
5.承認印
6.添付資料など
他にも前回に議事の内容や次回開催予定の内容、会議名などが挙げられております。が、業務全体としての流れは後の話として、まずはこれらの項目について、ひな型を見ながら1つずつ説明していきましょう。
1. 参加者
これは、会議に参加しているメンバーの名前と、どのタイミングで会議に参加してきたかを書き記します。
会議に参加してきたタイミングは非常に重要で、そのタイミングにより内容の理解度が違うからです。
最初から参加できない場合、もしくは途中退席しなければならない場合など、だれが、どのタイミングで会議に参加していたかということは、参加者欄の右側に略記できる場所を設けてありますので、こちらで補います。
だんだん慣れてきますと、会議中、どの発言ポイントで退席したか、あるいは参加したかなどを詳細に記録できるようになります。
この会議に参加するメンバーによって、会議の流れや決定の重要度が変化する場合がありますので、出席者の動きを把握することは、議事録をとる上で非常に重要な要素となります。
2. 日時
議事録は「記録」です。「記録」には必ず、時間が関係してきます。
この議事録の対象となる会議が、いつ、どのタイミングで開催されたのかということを、まずはじめに記録する必要があります。
つまり、個々の議事録においてはさして重要ではないように感じる日時ですが、どの会議がどの順番で行われたのかというプロジェクト全体の流れを把握するためには、開催された日時を追っていくことになります。
内容としては事実でしかありませんが、項目としては意思決定の大きな流れを知る上で必要な情報となることは念頭におきましょう。
3. 場所
どこの場所で行われたかということです。
場所による違いは、あきらかに参加者の意識を変化させます。
確かに同じ社内の違う会議室でしたら、さほど変化はありませんが、これがお客様先での会議であったり、何か特別な席での会議であればある程、この場所という内容は重要性を帯びてまいります。
4. 議題
会議そのものの内容です。
これは、議事録のメインの内容になります。これがなくして議事録は成立いたしません。内容としては、議事にたいして、誰がどのように発言し、その発言に足ししてどのような行動が必要となってくるかを記載していきます。
一番大きい項目を取ってありますが、これは参加者の発言内容をそのまま転記するからで、発言のなかでも重要と思われるものを随時拾い上げて記述していくことになります。
後に詳細を説明いたしますが、これらの内容を作成する際に一番重要となってくることは「意訳しない」ということです。
議事録とは、「記録」であり、「意訳」することにより意味が曲解される恐れがあるのです。では、「意訳」と「記録」の違いとは・・・?
・・・簡単にいえば、「記録=音の記録」です。これ以上の細かい内容は、議事録を作成するノウハウの解説の際に説明いたします。
5. 承認印
これら議事録を作成したとしても、会議に出席していた人間全体にこの議事録の内容を確認してもらわなければなりません。
そのため、作成後にこの議事録は回覧し、出席者全体の意志統一をはかり、発言内容が正しかったかどうかを認証していただく必要があります。これら回覧後、この議事録が正式文書として成り
立つために、責任者からの正式文書としての承認を得ることになります。
確かに議事をとり、その承認を行わないものでも議事録として事実関係は残ります。しかしその文書は会議出席者全員の意識の一致を得ておらず、正式文書として成り立たせるには、非常に弱いものとなってしまいます。
このため、この承認印というものが、この文書を正式文書として成り立たせるために非常に重要な役割を果たすことになるのです。
議事録を回覧する手順や承認印を得る手順や業務の流れは、会社によって異なる場合がほとんどですが、これらの流れも次節において、業務のながれのテストフローをもとに、優しく解説していく予定です。
6. 添付資料
会議を円滑に進めるために、あらかじめ会議の提起者が資料を用意してくる場合があります。また、会議を進めていくにあたって、確認したい内容や資料などが発生する場合があります。
それら会議を行う上で必要となった文書やメディアなどの資料は、必ずと言っていいほど議事の最中には発生いたします。これら添付資料もまた、会議を構成する上では必要な項目となってまいります。
会議の提起者によって、あらかじめ必要文書がコピーされ、表題と付けて一覧表にされ、会議中に配布される場合も多々あります。それらの文書も議事録としてすべて記録を残しておく必要がありますし、会議が終わった後の修正文書を、後添えで添付るする場合もあります。
これら添付資料の扱いについてパターンも、業務の流れと照らし合わせて必要になってきますので、次節以降にて解説していく予定です。
7. そのほか
7.1. 前回会議のまとめ
仮に自分が前回出ていた、もしくは前回の資料をまとめて添付する場合や、求められた場合にのみ、こちらの内容を記載する場合があります。また、議事録を作
成するというご自身の立場より、今回会議に挑む際の文書作成の助けとして、予備知識を頭の中に入れるために記述するのもいいでしょう。
人というものは、忘れる生き物です。たとえ会議に毎回参加しているメンバーでも、これらの内容をすべて覚えているという方々は、まれではないでしょうか?
必ずしも必須の項目ではありませんが、会議の助けとなるという点において、前回会議でどのような議事を討議したのかを記述しておくことは、非常に要点を得ています。
7.2. 次回開催予定
1回の会議が終わっても業務は続いていくものです。今回決めた内容をもとに営まれた業務や、それらの結果からさらに次に決定していかなければいけないことなど、会議というものは連続して行われる場合がほとんどです。
今回、行われた内容をもとに、関連する次の会議がいつ、どこで、誰をメンバーに行われるのか、またその会議を抑える段取りや調整をおこなう人物はだれなのかといった、次回会議に携わる内容をこちらには記載します。
会議によってはその場で決まることはなく、担当者のみを決め、詳細は改めて後日・・・という場合もあるので、即座にというよりは確認をもとにこちらの項目は作成していきましょう。
以上、会議と議事録を構成する際に重要となる項目とその位置づけ概要を説明いたしました。
この項目を読まれて、たかが議事録、と思われていた方には、衝撃的な内容だったのではないでしょうか?
当り前の業務でありながら、これほど重要で高いスキルが求められる業務として、議事録はトップクラスではないかと思われます。
ではまず、これらの項目の書き方につい手、事例をあげてひとつずつ見ていきましょう。